デザイン/マーケティング思考

改めてニーズを考えてみる

あなたもマーケティングを初めて学ぶ時にマーケティング用語の中で、シーズ・ニーズ・ウォンツを聞いたことがあると思います。
今回改めてニーズ・シーズ・ウォンツについて考えて行きたいと思います。
辞書で調べるとみると。
ニーズとは、人が求めるモノや不足しているモノ、必要に答えるモノやサービスなどを示します。
また、シーズとは、企業が商品や製品などの開発によって商品、製品などの提供するモノやサービスなどを示します。
次にウォンツとは、人の欲求をみたすモノ、人が必要としているモノやサービスなどの具体的な手段や方法を示します。
プランを立てる段階で、上記の3つの項目の要件が満たすように考えられているかがプランに於いて重要だと考えていますが、残念ながらコンサルの現場で実際に違っていることに遭遇することがままあります。
私が過去に中小零細企業に於いて商品や製品開発などでよくみかけているモノの開発案件では、上記の3つの項目が抜けていることによって販売市場に於いて開発商品や製品が全く売れないという結果を目のあたり にしたことが少なからずありました。
なぜ、このような惨状になるのか理由の1つ目が先ほど述べた3つの項目の内容を満たすようになっていなかったことと、2つ目の理由として開発担当者側に確証バイアスなどがありそれに陥ってしまうことです。
以前のブログの中で述べているように基礎的なマーケティングの項目の幾つかが十分満たされていないようでは、さすがに販売市場では受け入れが難しいと考えられます。 やはり開発側担当者はプランニングの際にマーケティング要素である幾つかの基礎的な項目を適切に行うこ とが大切だと感じます。

先ほどの3項目について改めて私になりの考えを述べてみたいと思います。
自社の商品や製品を開発販売する際にそのモノが市場に於いて果たして課題になるようなニーズがあるかをしっかりと市場調査を行うことが一番重要だと思われます。
先ほど述べたように、よくありがちなこととして市場調査活動で課題になるニーズ調査を徹底せずに早々に終えてしまい商品や製品開発の段階に入ってしまうことが案外多いということです。
そこそこでの調査では、市場に課題としての消費者ニーズあるという重要なポイントの確証がないままに開発に入ってしまっては市場に出る前からもはや結果がでていると思います。

常識的な当たり前のアイデアでは...

課題となるニーズの項目で徹底した商品や製品の市場調査を行った後にシーズに入るのですが、ニーズの項目をきちんとクリアした状態で行わないと本当のシーズが見えてこないと思われます。
なんで、そのようなことを述べるのかと問われる理由として例えばどの業界に於いても商品や製品の市場は現在ではもう飽和状態になっていると思っていますから。
家電の素人の私がいうのもなんですが、家電販売店で業界の商品分野の一つである夏に使用する扇風機は同じような製品で溢れかえっているように考えます。
例えば、数年前に海外メーカーが出した羽根のない扇風機などは新しい消費者のニーズを作り出し、消費者のシーズを満たし、消費者のウオンツまでも満たしたとも私は思っていますがいかがでしょうか。
私がなぜこのようなことを述べるのか、扇風機のようにコモディティ化した分野でも逆転の発想をプランナーがプラニングの段階でニーズに対して考えることできるかどうかということに尽きると考えます。
誰がどう考えても従来の扇風機は羽があるのが当然の常識的な製品です。
常識に囚われるずに羽のない製品を思い付くことによって隠れたニーズそのものに気がついたということにとてもプランナーとして重要な点だと思います。
家電メーカーに於いて毎年新商品の扇風機を出すという課題としてプランを立てる段階に於いて当たり前のようなプランの発想では、今のようなモノが溢れかえる時代では値段だけの競争になってしまい、せっ かくの商品や製品などを市場に出しても値段競争になりデットストックになってしまうことになります。
確かに常識的なことを覆すようなプラン立てを考えるということは口でいうほど簡単なことでは当然ありませんが...
先ほどから述べているように消費者の隠れた新たなニーズを探しだし、消費者の要望を十分満たせるようなことができれば、当然それに付随して自ずからシーズやウォンツも満たされるのではないかとも考えて います。
このように述べている私も商品や製品などの消費者が望む隠れたニーズを探し出すというプラニング行為 事態、本当に骨が折れて難しいと考えています。 また、確かにプランナーとしてコモディティ化した分野に挑戦し続けることは苦痛に近いと私なりに想像 もできますが...

今回もデザインとマーケティングを読んで頂き、誠にありがとうございました。
これからもプルーゲンのブログを宜しくお願いします。
文 / デザイン・マーケティング担当 太田正信

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