デザイン/マーケティング思考

マーケティングとは

今回は、先回の「デザインを考え、振り返る」の続きと「マーケティングとは」について述べたと思います。
まず先回の続きに関して述べます。
クライアントから提案があった、課題のテーマとコンセプトをどのように料理していくかということをデザイナーはよく考えなければなりません。

デザイン表現を考えることは家を建てることと同じ
職業デザイナーとして当たり前のことを述べますがお許しを。
クライアントから依頼されたデザインを考える時、デザイン表現の骨格になるテーマやコンセプトがかならず必要になります。
デザインに沿ったテーマやコンセプトがなければ骨格がないのと同じです。
建築に例えると柱がない建物になります。
建築では、そのような構造物はこの世はあり得ないということになります。
デザインの表現を構築する際に骨格のないデザイン表現は私自身ありえないと考えます。

クライアントに求められたデザイン表現の課題は、自分の表現行為を言葉で整え直し表すことから始まると考えています。
デザインのテーマが出来たら限られた時間の中で、そのテーマに対してコンセプトを深く掘り下げ考察して行くことが重要なります。
制限時間と思考時間とのせめぎ合いの中で如何にクライアントから求められた以上の表現ができるかで、デザイナーの技量が問われます。
技量を増やして質を高めるためには、仕事時間を除く日常生活の中で自己の知識的探求心を常に研ぎ澄まして行かなければならないと考えます。
技量の量と質は必ず努力に比例して行きます。
私の考えで申し訳ないのですが、デザイナーという職種は普段の生活の中で好奇心が余りにも少ないのはアイデアも乏しくなりデザイナーを長く生業するのは難しいと思います。
私自身、残念ながら美大の学生時代は作品制作の技術ばかり重んじておりましたので、制作の論理的思考面に於いては余り重要視をしておりませんでした。
当時そのことに気づけなかったことで、その後長い年月後悔をしていました。
昔は今ほど科学的な論理性の環境も整っていなかったことも一因だったと思います。
そのような経験から自身の探求心を養いながら、実社会の中で経験しつつ、なるべく多くの書籍を手に取るよう努力を現在も心がけています。

今の時代で陥りやすいこと
結果を知るため映画やドラマなどを鑑賞する時、コンテンツを通常の早さではなく1.5~2倍の早さで視聴をする方が多いと聞きます。
特に現代人は結果を求めることに意識が行き過ぎており、己に手間を掛けることを面倒くさがります。
広くクリエイティブな知識を求めて努力して行くことに関しては、残念ながら娯楽用のコンテンツ観賞とは違って倍速で知識を得られるものではないと考えています。
場合によっては、少し遠回りすることも大切になり、体験や経験で得た知識を脳に定着させるためには、いくばくか時間を要します。
この歳になって分かりましたが、確かに人生は短いと思います。
だからといって結果を早く求めることばかり、気にし過ぎるのも私はどうかと考えますがいかがでしょうか。

デザインの表現は頭の良さだけでは決まらない
私が今まで述べたことを逆説的に述べるのもなんですが、デザインの表現が論理的でないからダメではないのです。
表現というものは感性が付いて回るものです。
表現的感性が無ければ、論理性が幾ら高くても全く魅力がありません。
デザイン表現が豊であってこそ、その裏付けとなる論理性が生きてくるのです。
当然ですが、頭の良さだけでデザインの表現が決まるものではありません。
しかし、その裏付けが貧弱では他者に対して説得性がありません。
デザインに於けるプレゼンなどでは、必ずというほど論理性が必要になってきます。
だからこそ、知識を広げ論理性を磨くことが重要になってきます。
このブログを読んでいる方のご参考になればと思いますが、私はよく人から書籍に関して質問を受けます。
私は仕事柄どうしても実用書の購入がほとんどです。
例えば、心理学のテーマが同じ実用書でも著者が別の書籍を数冊購入します。
同じテーマでも書いている方の捉え方が少しずつ違っていることがあるため私はそのようにしております。
残念ながら紙面が少なくなり今回述べる予定テーマだった「マーケティングとは」は来月述べます。
来月も引き続きお付き合いのこと宜しくお願いします。

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