今回は、商品を売る前に改めて販売手法の仕組みを考えることついて述べたいと思います。
どこの企業でも販売促進の手法については、大なり小なり考えられているとは思います。
自社による営業販売力が強ければ、それほど強く頭を悩ませることは少ないと思いますが、特に中小企業 の中の零細企業に於いては、経営の死活問題に直結する問題にもなりかねません。
販売コンサル活動しているなかで、昔は「自社のホームページを作れば販売につながる」とか「自社のEC サイトを作れば、売上げにつながるだろう」と考える経営者の方が多いことに驚いたこともあります。
現在では、そのような考え方の経営者は少なくなりましたが、未だに一部そういう方はいます。
経営者がよく考えなければならないのが、自社商品そのモノの性質だと考えます。
商品やサービスを見込み客に買って貰うためにはどのように考えた方がよいのでしょうか。
以前にブログで述べたようにマーケティングの世界では、有名な経済学者セオドア・レビットが述べた例 を考える必要があると思います。
レビット曰く、「ドリルを買う客が欲しいのは、ドリルそのものではではなく、ドリルを使って開ける穴 だ」と述べています。 例えば、穴を開けたい案件があるとすれば、穴を開けたいそのモノの素材が壁ならば、「木材製品なのか」「コンクリートなのか」「プラ製品なのか」または「金属製品なのか」その案件に必要になってくる道具の キリや手動ドリル、電動ドリルなど準ずる道具が必要になります。
また、開ける穴の大きさや硬さの問題あり、自分で開けるのか業者に頼むのか、お金など様々な状況や条 件を思考することが求められます。
商品やサービスを販売する前に考えることは、一度その商品やサービスが消費者ニーズがあるのかどうか の前堤条件を考える必要があります。
そのような手順を経てからようやく自社の商品やサービスの性質を見つけてから販売手法の仕組みをプラ ニングすることになると私は考えています。
改めて 2 ステップマーケティングを考える
2 ステップマーケティングとは、web サイトの世界ではよく使われている手法のひとつだと思います。
今のマーケティング担当者なら誰でもよく知っているような企業でも現在もよくこの手法を行って販促 の集客を行っています。
特によく見かけるのが、通信販売業界に於いてあります。
昔なら商品を店舗で見かけて購入するのが一般的な販売のしかたでしたが、現在では新聞の折り 込みチラシ広告やポスティングなどのアナログ的な手法を取っていましたが、社会の潮流の変化 によって経済市場の状況が変わり金融と物流などのシステム化によって人々の購入意識の大きな 変化につながりました。
現在では多く老若男女が Amazon などの EC サイトを中心にデジタル市場でモノ購入するようにな ってきました。
知っている方も多いと思いますが、改めて 2 ステップマーケティングが何かといえば、見込み客に なりそうな相手先を探して商品を購入しやすいような商品やサービスなどの案内の DM を送りつけ て購入意識を高める手法をとり購入させるように持って行きます。
そこで、一度その企業で商品やサービスを購入した見込み客に対して企業の本来の目的である金額 が高い商品やサービスの案内 DM を送ることによって、より購入意識のモチベーションを高めるよ うにします。
これによりその企業から一度購入した見込み客は、より購入意識が高まっていますから本来の商品 やサービスを購入しやすくなります。
なぜ、2 ステップマーケティングを企業が行うかといえば、見込み客がその企業から商品を購入す る際の心の障壁が低くなる傾向が高くなるからと考えます。
このような手法は当然 web だけでは留まらない傾向にあります。
昔からリアルな小売店舗でもメーカーが新製品を出した時に店舗に来客された際に試供品という形 で提供をすることも 2 ステップマーケティングだと思います。
以前よりも現在は少なくなりましたが、現在でも街中で新商品を出すときに試供品をメーカー依頼 されたコンパニオンが通行人に商品を手渡しする場面も 2 ステップマーケティングのひとつです。
また、リアルな店舗でも 2 ステップマーケティングを行っているところも今も見かけられます。
例えば、店頭で売っている食品の試食に関しても本来の商品を買わせるための 2 ステップマーケ ティングのひとつです。
また、和・洋菓子店舗でもセット売りの商品をわざわざバラ売りにして見込み客が買いやすくする ことにより、お菓子のセット売りにつなげることも同じだと考えます。
このように見込み客の心の障壁を取り、なるべく商品の購入をしやすくなるような販売促進を考え ることでマーケティングの仕組み化につながります。 商品やサービスの販売を生業とする企業に於いて、如何に商品やサービスの購入者の心の障壁を崩 すようにすることが販売では重要になるのは当然なことです。
特に日本人は不安遺伝子が高い傾向にあるために消費者意識の警戒心が強いとされています。
このような観点から自社の商品の性質を見極めてから販売促進の手法の仕組みを考えるマーケティ ングを考えて貰えればと思います。
今回もデザインとマーケティングを読んで頂き、誠にありがとうございました。
これからもプルーゲンのブログを宜しくお願いします。
文 / デザイン・マーケティング担当 太田正信