ヒューマンスキル

ウソと表情

始めに
ウソと表情を説明する前に少し別な話をします。
残念ながら、人間は騙したりウソをついたりしますが、人間以外でも生物は騙すことはあります。
それは生存本能として擬態という形で植物や昆虫、動物にも存在します。
また、特に動物に於いては擬態ばかりではなく、自分の食料確保や生殖行為を有利に進めるために同じ種族 を騙すことをします。
生存本能に於いて騙すことは、他の生物でもありますが、言語を発達させた人間が有利に言葉を使いウソをつ くことは、人間の特殊な能力だと私は考えます。
本のタイトルは忘れてしまいましたが、人は幼い頃が一番ウソをつきやすいとありました。
当然、幼い頃は親の庇護がないと自分 1 人では生きていけないので、親の愛情や意識を自分に向け、かまって もらうために行うことはよく理解します。
あなたも私も忘れているだけで、人は誰でも子供の頃にウソをついたことは一度は、あると思います。
では、大人になってから人はウソをついたり騙したりしないのでしょうか?  大人になってから人がウソつかない、それはあり得ないと私は思います。
人は大なり小なり自分の都合がよいようにウソらしきものをついていると思います。
ウソも方便という言葉もあるように人の関係が良くなる潤滑剤的なウソや人の心に傷を及ぼさない程度のウ ソや社会に全く影響がないウソなら少しは許されると考えますが、いかがでしょか。
あなたも、人にウソをつかれたことがあると思いますが、聞いている私も残念ながら当然経験があります。
心理学者たちの調査では1人当たり 1 日に最低でも 1~2 回ウソをつくという報告もあります。

なぜ人は嘘をつくのでしょうか?
例えば、出逢った人の顔を見てウソをついているかどうかは余程の表情観察の達人か微表情の研究者以外は 分からないと思います。
ある程度の年をとった相手であれば、普段の表情などを見ていればウソをついているかどうか表情観察すれ ば、多少なりとも分かると思いますがいかがでしょうか。
ウソをつく心理として、その人の環境や状況によって違いますが、自分を有利にするためや自のを立場を守る ためにウソつくのではないでしょうか。
特に表情が分かりやすい例として、カップルや既婚者の男性が浮気をして、恋人や奥さんから問い詰められる 時には、多くの男性に於いて、不味いと思いながら自分の立場を守るためにウソつきます。 そのような時に普通の人は表情が必ず変化します。
人によって少し表情の出方が違うかもしれませんが、よく観察すればそれなりに分かると思います。
表情が少し引きつったり、目が左右に動いたり、瞳孔が開いたり、まばたきの回数が多くなったりしているこ とがあると思います。
以前、第 8 回のヒューマンスキルで説明した 3 つの領域のどこかに著しい変化が表れてくると思います。
尚、よくありがちなのですが女性が語尾を強めて問い詰めると男性が緊張して普段よりまばたきの回数が多 くなったりします。
ウソを見破る方法としては、あまり得策ではありませんから感情的にならないように質問を行い、強い緊張状 態を作らぬように考えて下さい。

ウソによる表情の変化
以前述べたように人を改めて観察すると言うとあなたは難しく感じるかも知れませんが、さほど難しくはあ りません。
前に繰り返しお話ししたように全くというほど人の本質を考えるためのテクニックを知らなかった私でも 今では少しは分かるようになりました。 例えば、普通の方であれば、ウソをつくことは必ずストレスになるはずだと思います。 スレレスが強くなると交換神経が優位になって、体の変化により動悸、口の渇き、息があらくなり、汗が多くな ったりもします。
人が何かで問い詰められると脳の視床下部が副腎皮質を刺激してストレスホルモンのコルチゾールが分泌 されます。
これにより人は浮気などで問い詰められたりすることにより通常状況とは違う状態になり交換神経が優位に なってストレスをより感じて、早くその場から去りたいという衝動に駈られます。
体全体もストレスに対応するための普段とは違う神経の緊張状況を作りだします。
当然、問い詰められた人の表情も普段の相手の表情とは全く違いますから、微表情が示されます。
人がストレスを感じた時の変化の参考になればと思います。
このように日頃から相手の表情観察をして行く習慣を持てば少しずつでも感情の変化に気付くと思います。
下記の図は、以前説明した人の 3 つの領域を示すものです。

次の第十一回目は「ウソの表情の続きと身振りについて」について述べたいと思います。

出典:株式会社誠信書房(.著)ポール.エックマンウ.ォレス.V.フリーセン(.訳)工藤力.「.表情分析」・ 株式会社ナツメ社(.著)齊藤勇「.見た目でわかる外見心理学」

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