ヒューマンスキル

アイ・アクセシング・キュー

今月は先月の続き「アイ・アクセシング・キュー」について少し述べたいと思います。

対面する際に於ける表情の観察ポイント
約20年程前になりますが、私のところで働いていた方からこのような話を聞きました。
その方も知人から漠然と話しを聞いたようでした。
話しの内容は対面で相手と話す時は左側の表情がポイントになると話していました。
その時、私は少し前から心理学や脳科学の関係について調べ始めていましたので、脳の活動によってそのようになるのだろうと、その時は漠然と聞き流していました。
その後、本格的に営業の指導に携わるようになって、表情について調べるようになり少しずつ分かるようになりました。
確かに教えてくれた方が話してくれた内容に対して合点がゆきました。
商談などする場合、相手が座った時に自分の顔と相手の顔が正面に向き合うと思います。
話してくれた方のいう通りにその時の表情観察は左側がポイントになります。
なぜ、左側の表情がポイントになるかという理由は米国の心理学者達の調査で脳との関係だとされています。
左側の表情は右脳と関係しており、右脳は感情が出やすいとされており、そのようなことから左側の表情がポイントになるようです。
表情観察に於いては、相手の左側の表情筋などに注意を払うとよいと思います。

相手の目の動きを観察する
先々月からの続きの「アイ・アクセシング・キュー」について、もう一度改めて説明します。
この方法はNLP(神経言語プログラミング)と言い、心理療法から開発されたとされています。
相手との会話で目の動きを観察して「アイ・アクセシング・キュー」の手法を使い相手の思考の手掛かりにすると人の感情の分析がより分かりやすくなると思います。
人が会話や商談の中で話し出すと相手の表情がその時々によって様々に変わります。
前にも述べましたが、特に目は上下左右にすごく動きますから表情の読み取りも大変だと思います。
まず、商談などで相手と自分が正面で向き合って、あなたが質問などを行った際に相手の目がどのように動いているかをよく観察します。
予めお断りしておきますが相手の感情を知るために、努力して些細なところまで観察することにより、相手を少しは理解できるようになります。
しかし「アイ・アクセシング・キュー」は、あくまでも相手を理解するための手掛かりとするものです、当然これですべて相手の感情そのものが分かるものではありません。
前にも述べたと思いますが人の表情を観察する時、中でも目の動きと口の動きは特徴があって分かりやすいと思います。

*アイ・アクセシング・キューの説明

  1. 構築的視覚:その人が過去に経験や体験したことない映像などをイメージしている。
  2. 構築的聴覚:その人が過去に経験や体験したことない声や音などをイメージしている。
  3. 想起的視覚:その人が過去に経験や体験したことがある映像などを思い出している。
  4. 想起的聴覚:その人が過去に経験や体験したことがある声や音などを思い出している

今回もヒューマンスキルを磨くにお付き合いして頂き、ありがとうございました。
次回の7回目は、もう少し表情観察について掘り下げてみたいと考えております。
楽しみにしてもらえるとありがたいです。

出典:2003年 株式会社春秋社(刊)リチャード・ボルスタッド(著)橋本敦生(監訳)浅田仁子(訳)「自分を変える最新心理テクニック」

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