ヒューマンスキル

認知を振り返る

人間の認知を考えるなんて述べると大げさになってしまいますが、自分自身を見ていると若い頃に比べ、やはり年を取ると共に作業記憶自体も衰えてくるようです。
認知に関していえば、人間の作業記憶も数秒から数分までしか持たないようです。
今日も連れ合いが、同時に思いついた二つの考えを一度に行おうとしたことで、もう一つのやることを忘れてしまいました。

私もこのようなことはままありますが...
当然、このようなことは若い人もたまにはあると思います。
このような作業記憶のことは若かろうと年を取っていようが単純なミスを起こすのが人です。
単純な事でもミスを犯すのが人だと考えて行くことが重要だと考えます。
よく Web 記事などで仕事に於いてダブルタスクをしない方が脳にもよいと書いてあります。
先程述べたように人は単純ミスを犯すと考えれば、当たり前のことなのです。
人間の脳はルーチンワークなどの慣れたことに関して、さほど認知的な負担は掛かりませんが、アイデアや創意工夫を考える、そして新しいことを覚えるなどを行うことによってそれなりに脳に認知的な負荷が 掛かってきます。
また、仕事による個人の能力を超えた量はオーバーフローによるストレスの原因の一つになり脳の認知の負荷によるものと考えます。
人によって仕事に於いての認知の負荷の重さ軽さの差は様々です。
自分が出来るからといって人によっては簡単に行えることも他人にはそれが重荷になることになります。
何事も自分の物の見方で相手を捉えるのはあまりにも拙い場合がありますから気をつけましょう。
また、仕事が出来るからといっても特定の人に仕事が集中するのも限度があると思いますが......
先程も述べたように脳に多くの情報や多く行うことを要すると人は端からミスを起こすものと考えた方が 無難だと考えます。

認知を考える

認知を辞書で調べると「それをハッキリと認めること」「ある事柄を認めること」などと述べています。
また、厚生労働省の情報サイトで認知を調べると精神医学的知能が類似した意味として「理解」「判断」 「論理」などとしています。
また、認知を心理学的で考えると「知覚」「判断」「想像」「推論」「決定」「記憶」「言語」「理解」を含むこ ととして説明をしています。
先回述べたコミュニケーションに於いても認知力は必要となります。
残念ながら、コミュニケーションに於いても認知力の差はいかんともしがたいものです。
想像力の高い人と想像力の低い人ではコミュニケーションに対する力は歴然とした差があると考えます。

心理学の中でいわれる記憶についての話しで「マジカル 7」という言葉があります。
人がすぐに覚えられる数字の数は、1から始まり 7 つまでの文字が一瞬に作業記憶としてできる範囲とさ れていますが、別な例としては 9 まで記憶できるとしている説明もあります。
人がすぐに暗記できる数字は自動車のナンバープレートの番号か携帯番号の文字数としています。
人がすぐに確実に覚えて実行できる作業記憶の数は多くないということに尽きます。
近年の心理学や脳科学などの説明では、4 以上の数に関して脳の認識が甘くなり大雑把になると述べられ ています。
上司や同僚が仕事に於いて同僚や部下に仕事依頼する時は一度に複数の仕事の指示を与えることはミスに つながると私は考えています。
依頼する方は当然面倒なので、一度に仕事を依頼したと思いますがミスを起こすことを考えると余り良い とは思いません。
また、自分に都合よく記憶を変えてしまうので、人の記憶は残念ながら余り当てにできません。
指示命令は口頭で伝えるなら複数ではなく一つ々指示した方が明確であり賢明です。
それでも複数にするなら紙に書いてメモを渡すか電子メールで指示することにした方が確実性が増します。
難しいかもしれませんが、仕事に於いて指示する側が依頼する相手の認知力を確かめることが肝要です。

コミュニケーションと認知について
先回述べたコミュニケーションに於いても認知力は必要になります。
残念ながら、コミュニケーションに於いても認知力の差はどうしようもありません。
想像力の高い人と想像力の低い人ではコミュニケーションの時に発言する言葉は見るからに違います。
想像力の無い人は、周りの空気感が読めないためにトンチンカンなことを言ったり、また自分の意見を曲
げずに言い通そうとしたりします。
また、依頼側の仕事の文脈や状況を理解しようとしないばかりか逆に依頼した仕事に文句を付けたりしま
すからどうにもなりません。
このようなことを顧みてもコミュニケーション於いても認知力の高さが重要になってきます。
認知力を高めるためには日頃から物事に好奇心を持ち、また多くの博識の高い人たちとの交わりや書物を
手にすることがとても重要だと考えています。

 

今回もヒューマンスキルを読んで頂き、誠にありがとうございました。
これからもヒューマンスキルのブログを宜しくお願いします。
文 / デザイン・マーケティング担当 太田正信

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