DX化/システム導入

自社で企画検討すべきこと

はじめに
株式会社プルーゲン/ITコンサル担当の鈴木です。
今回は、DX化・システム導入における「自社で企画検討すべきこと」について投稿します。
前回の「失敗しないコツ」に続く内容にもなりますが、DX化・システム導入は企業の経営を左右する大きな投資です。
その投資を「活きた投資」とするためにも、ぜひ今回もお付き合いください。

プロジェクトの企画とは
企画は、自社内での承認を得るために、具体的な計画を立て、まとめることを指します。
では、自社にとって最適なDX化・システム導入を進めるには何が必要でしょうか?
期待どおりの結果から遡って行くと最終的に辿り着くのは、やはり「最適な企画」となります。
もう一歩踏み込んで、最適な企画とは何でしょうか?
私の経験上、以下の内容が目的となってしまったプロジェクトは、期待とは異なる結果を招くことが多いと感じます。

理想だけを掲げ、企業のトップに承認をもらうことが目的となってしまっている。
システムベンダー(外注先)と後で細かいことは決めれば良い。

この場合、業務のコアとなる現場が置き去りにされてしまい、結局は活用されない仕組(システム)に陥るケースをよく目の当たりにします。
私が考える最適な企画とは、以下の視点がしっかり盛り込まれている企画です。

①経営の視点
②業務の視点
③システムの視点

①経営の視点については、当然のことながら経営陣の考え(会社のビジョン、経営的な課題や改善目的、解決の方向性、予算感等)をヒアリングします。
ヒアリングのタイミングは、企画当初の段階が適当かと考えます。
②業務の視点、③システムの視点については、既に投稿済みのブログ「まず、やることは?」「合意は得られてますか?」をご参照ください。
そのうえで、重要なポイントはプロジェクトの具体的なゴールを改めて経営陣と共有しておくことです。
例えば、「毎月の時間外労働を約50時間程度削減する」や「DX化・システム導入によって浮いた月間約80時間の人件費を営業事務のサポートに回す」等のような内容です。

企画をまとめる
企画のまとめ方については、様々あるかと思いますので、ここではあくまでも私が考える項目を前提としますので、皆さまの参考になれば幸いです。
オーソドックスなまとめ方としては、やはり現状の把握と課題をキッカケとしたストーリーを立てることだと考えます。

  1. DX化・システム導入する範囲
  2. その範囲における現状の課題
  3. DX化・システム導入するに至った経緯/背景
  4. 目的または期待する効果
  5. DX化・システム導入の方針
  6. DX化・システム導入の要件/要求機能
  7. プロジェクト体制
  8. スケジュール

上記のほかに、もし可能であればシステムの視点で以下の内容もまとめます。

  1. 現行のシステム概要図
  2. DX化・システム導入後のシステム概要図
  3. 予算案と投資効果

最後に
経営陣にヒアリングをかけるのは、繰り返しになりますが経営の視点をプロジェクトの企画に盛り込むためです。
これにより、「経営陣の想いが形となるプロジェクト」として気にかけてもらいやすくなることは言うまでもありません。
更に、プロジェクトを進めやすくするためにもトップダウンの指示を受けるよりも、一緒に考える時間を共有することで経営陣との関係性も強くすることができます。
経営陣をはじめ、社内関係者との連携を図りやすくできるかどうかもプロジェクトの成果に大きく影響します。

次回は「システム化すべきことは?」について投稿したいと考えています。
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。
皆さまの事業活動がシステマチックで好循環となりますように。

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