デザイン/マーケティング思考

人工知能と仕事

私も仕事柄多くの情報と接しています。
Web では、知り得ない深い情報などは書籍などを多く購入して若い方々に負けぬように私なりに学ぶよう に努力しています。
昨今の人工知能の進化が余りにも目覚ましい発展のため昭和世代の私には今後、苦労しそうですが...。
基本的に文明が発展することは、人類に良いことも悪いこともあるだろうと考えます。
以前のブログでも述べたように現在の私はモノ作りと販売支援コンサルティングの活動をしながら クリエイターの活動をしております。

古い話ですが、私が美大でデザインを学んだ時代はロゴ作成を行う時に今では当たり前のパソコンやデザ イン用のソフトの Illustrator などは全く存在しませんでした。
その時代はまだモノクロのコピー機が高価な時代でしたから。
ロゴ作成に関しては、もっぱら製図道具の烏口やガラス棒と筆などで溝引きを使用していました。
時代の流れよって個人的には苦労しながらもそれなりにパソコンと専用ソフトを少しは使えるまでにな りました。

今からよく考えると時代の流れとして専用ソフトの使い方を覚えればよい技術自体の要求でしたが、今後は私が過ごした時代より、これからクリエイターにとってはよりクリエイティブな発想が求められる、より厳しい時代になると考えます。
技術以上のものが要求する時代に突入して行きています。
例えば、アマチュアがイラストを描きたいと考えると人工知能を使って簡単にイラストを表現してしまう 時代がもう目の前に迫っています。
このことは私のことも含みますが、これから今まで以上に小説家やコピーライター、デザイナー、イラストレイターなど、より高い創造力を求められることになると思います。
また、これからのクリエイターは基本的により創造力が高い人しか残れないと思います。
但し芸術家のようなアナログのモノ作りができる方は別ですが、それもいずれ人工知能は超えてしまう可 能性を秘めていると思いますが...。
そういえば、四十年前に勤めていた会社での話しですが商品企画室の同僚と今でいう3D プリンター という影も形もがない時代に3D プリンターような存在の概念ついて喧々囂々と話していましたが現在で は3D プリンターはできており使用されしています。
いずれにしてもこれから未来に向かって人工知能と人間がうまく共存できればとよいと思いますが...。

本題に入ります。
今まで二回に渡り私なりのそれぞれのテーマに対して哲学的な考え方を述べています。
今回のテーマは「コンセプトと哲学」についてです。
前にも述べたようにコンセプトの意味を辞典などで見ると「日本語の概念を意図としており、思考した課題 やテーマやなどに対してつらぬかれた方向性を打ちだす」を指しています。当たり前のようにデザインの創作やマーケティングプラニングのためにはそれに対するコンセプトが必要に なります。

コンセプトと哲学
第九回目に述べたように辞典などでは、「哲学とは世界の根源や本質を見極め真理を探究する知的な営み」と書かれています。
難しい哲学の意味に関しては専門家に任せて、平たく哲学的にコンセプトに対して考えてみると。
コンセプトそのもの考え方があやふやであればあるほどコンセプト自体の存在がなく、それを考える基本的 な思想もないということになります。
自分自身が創作し行動し表現すること対して本質を求める行為がないということで、それは非常にまずく表現の骨格となるものの考えがないということになります。
創作や行動に基本的な自己に対しての考えを持たないということは生き方や表現に対しての哲学がないということにつながると思います。
誰が何をいっても自分自身が表現や行動に対する知的探求に関しての考えを持たなければ、コンセプトという言葉の抽象性が分からないままの創作や行動につながってしまいます。
再度述べますが、コンセプトという言葉が本来持っている意味である物事に対する一貫性のある考えがない ということにつながります。
だからこそ、様々な物事に対して自分なりのキチンとした考え方の哲学が必要になります。
以前から述べているように色々な職業の若手クリエイター達は遠回りしても様々な経験や体験など知的探求を多くすべきだと私は考えています。

人を惹きつけるデザインやマーケティングのプラニングを豊にするためには、元になる多く経験や体験を通 した知的ソースが必要です。
好き嫌いをせずに様々な知識や好奇心を持って事に当たって貰うことが、コンセプトを作るための土壌にな ると考えます。
昨今流行しているカタカナの専門用語も知識としては、当然必要だとは思いますが、それに拘り勤しむよりは今後、仕事をより長く続けて行くために様々な雑学に対して高感度を持ち合わせることがこのブログを読んで頂いている若い方々に対しての勝手な私の思いです。
デザインやマーケティングプラニングのコンセプトで、相手に問われたら、窮することなくいつでもそれなりに自分の考えを論理的に伝えるように努力を重ねることが大切であり重要だと思います。

コンセプトはデザインやプラニングの骨格
先ほど述べたように創作やプラニングに対してコンセプトは一貫性ある骨格になるように考える必要があ ります。
特に商業主義の私達の職業は、他人から言われて破綻するような考え方のコンセプトでは多くの人からは納 得されません。
コンセプトは日本語の意味として、概念であり意図とされているので、多くの人に理解されて支持されること が大切だと私は考えます。
あなたの考えたデザインの表現やマーケティングプラニングに関する企画・立案などでプレゼンを行う際 に考え方が論理的であってコンセプトそのものが誰もが納得できる存在でなければならないと考えます。
とにかくデザインやマーケティングの作業に入る前にそれを行うためのコンセプトは何かを改めて捉え整 えること自体が大切だと思いますがいかがでしょうか...。

最後までこのブログを読んで頂き誠にあるがとうございました。
次の第十二回目は「デザインと哲学のつながり」について述べたいと思います。

文/デザイン・マーケティング担当 太田正信

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