第8回目は「コンセプトを考え、振り返る」に入る前に手前みそですが、私が過ごした時代を述べます。
私がデザイナーで活動していた頃は、今の若い人からみたら少しおかしな時代でした。
粗雑な言い方になります、モノを作ればある程度モノが売れる時代でした。
それから30年、時代が過ぎ今の時代はマーケティングをよく理解しないとモノが売れなくなてきています。
特にマーケティングを疎かにすると痛い目に遭う時代だと考えています。
では、「コンセプトを考え、振り返る」を述べたいと思います。
先月述べたようにコンセプトを日本語に直訳すると概念や観念という言葉になります。
辞書で調べると概念や観念とは、「ある事物の概括的で大まかな意味内容」と説明をしました。
特にクリエイティブな仕事を職業にしている方は重要で必要な項目になります。
テーマの土台と骨格のコンセプトは必ず一対であるべき
先回述べた内容を復唱して述べるとプランのテーマを決めたら次にプランの方向性を決めて、次に骨格となるコンセプトを考えなければなりません。
住宅建築に例えるとプランのテーマが土台になり、そしてプランのコンセプトは骨組みになりますからコンセプトがしっかりとしていないものだと、その骨組みがグラグラの住宅で地震や小さな台風で建物が崩壊してしまいます。
プランに対してそのぐらいコンセプトは重要なものになります。
あなたがアイデアを持っているなら、きちっとテーマを考えてコンセプトをしっかりと練ることによってプランはより完成されたものになると思います。
思いついて考えたアイデアも現実化のために一度市場に於いてマーケティングが必要になると私は考えます。
私が考える下記の図はザックリとしたアイデアからコンセプト作成までの基本的なプロセスです。
くどいようですが、せっかくのアイデアも仮のプラン設定後のプロセスを踏んでいないと絵にかいた餅の状態になってしまい、よい結果につながりません。
先回も述べたように、よいアイデアが浮かんで仮プランを設定してもマーケティング活動をきちんと行うことが大切です。
コンセプトを考える
プランニングでアイデアが浮かんだらラフな仮のプランを作ります。
仮のプランが市場に受け入れられるかどうかの確認のためにマーケティング活動を行い様々な情報を入手するように行動します。
マーケティング活動で得た様々な情報で仮のプランの内容が行けそうなら、よく吟味してプランの方向性を出して行きます。
プランの方向を出して、テーマ(土台)の設定を行い、その設定したテーマ(土台)に対して骨格となるコンセプト作りを行ってゆきます。
仮のプランに対してマーケティング活動で出てきた内容によっては、方向性が少しは変化はすると思います
が、マーケティング活動をキチンと行っていれば、設定するテーマもしっかりとしたモノになると思います。
テーマの骨格なるコンセプトは当然それに付随するモノですからテーマの土台がしっかりしていれば、骨格になるコンセプトがハッキリしてきます。
コンセプトで一番行ってはいけないことは、論理的になっていない自分だけのイメージの世界観です。
自分のイメージの世界観では、他の人間には伝わりません。
テーマもコンセプトもマーケティングに結び付いた論理的な三段論法的な説明でなればなりません。
論理性が無いテーマではコンセプトは単なる独りよがりになりますから自分以外の人に伝わるテーマとコンセプトにして下さい。
今回もお付き合いして頂きましてありがとうございました。
見て頂いた方の仕事に於いてご参考になれば、幸いです。
次の第9回目は「デザインと哲学」について少し述べたいと思います。