先回の認知負荷について補足として続きを述べます。
今回は、もう少しデザインやコンテンツで認知負荷が余り掛かると、どうしてよくないのかを具体的に述べ たいと考えます。
なぜ、キャッチコピーの文字数が20個ぐらいの方が記憶に残るかといえば、通常脳は一度に多くの文字を読み取って理解し、記憶することがとても苦手で面倒なのです。
また、パソコンや携帯で検索したときホームページやブログなどの説明文が画面にパッと表示され目に入っ た時にいくつもの長い文面が続くようであれば、余程のことがない限りそのホームページなどから離脱す る可能性が高いと考えます。
また、マーケティングやライティングに関する多くの書籍などで一般的に使われていない専門用語や難解な言葉は、ホームページやブログで述べないようにと指摘されています。
携帯やパソコンの画面表示されるフォントサイズも認知負荷に大きく関わってきます。
私事なのですが、若い時に見えていたフォントの大きさも歳をとるとともに残念ですが段々と見えにくく なってきています。
このように自社の商品やサービスを販売する際に購入者になるターゲットの年齢に対し考慮をしなければなりません。
また、携帯で商品などを購入するターゲットには適正な見やすいフォントサイズを表示できなければなりません。
この点もターゲットが使用するパソコンや携帯などの通信機器とは別にターゲットなどに合わせてTPOを考えて認知負荷にならないように考える必要があります。
ホームページやブログなどでは、認知負荷がかかるようなフォントサイズや長い文章、理解が難しい図解 フォントサイズなどは、検索者にとても認知負荷がかかりやすいと考える必要があります。
認知容易性の重要性
認知容易性の重要性とは、人が慣れ親しんだことや親しみがあるもの、難しくない言葉、分かりやすいピクトグラム、サイン、マークなど人に関して見やすさや理解しやすさなどを指します。
この認知容易性に関して先回のブログでも少し触れたと思いますが、先ほど述べた認知負荷との関連性もあ って、ホームページやブログなどで検索者が余り考えずにパッと見て理解しやすいように考えることが大切 です。
認知容易性の例として、ターゲットがよく使う企業の商品やターゲットの好みに合わせた配信コンテンツ、ターゲットが行く馴染みのあるお店などです。
顔見知りの人や馴染んだ商品などは、米国の社会心理学者ロバート・ザイアンス提唱した単純接触効果から 得られる。
意味は、簡単に捉えると人や商品、サービスなどに対する安全性や安心感などを含むことだと考えます。
人は初めて入るお店や初めて会う人に対しては、少し緊張し警戒心を持ちますが、その後はザイアンスが説 くように通常に於いては慣れ親しんで好感が持ちやすくなります。
広告宣伝などを含めるデザインやWebのホームページなどの作成で認知容易性効果を考える必要があるの は、人が物事に対して余りストレスが起きないようなコンテンツやリラックスができるようなデザインを考え、心地良く好感が持てるような状況を作りだすことだと考えます。
このように広告宣伝やホームページ、ブログを閲覧する側の検索者に認知負荷が、かからないように認知容 易性が保たれるような分かりやすい見やすいホームページやブログなどのコンテンツ作成が重要だと思い ます。
人の基本的な習性を考慮
例えば、1943年に米国の心理学者マズローが欲求の五段階を提唱をしたように衣食住が満たされれば自己 の安全を求めるのは生き物としての本能です。
人の本能や習性を無視するような考え方では、よいコンテンツ作成などは望めないと考えます。
上記に述べたように常にデザインやWeb作成を行う際に、人の基本的な習性を考慮してコンテンツ作成を考 える必要があると思います。
人は悠久の歴史の中で進化をし、その中から人として様々な能力などを得て変化してきました。
過去のブログで述べているように誰しもバイアスを持っており、確証バイアスや代表性ヒューリスティックなどはその一例です。
このようにデザインやコンテンツを作成する場合には、人の本能や習性をよく理解し考慮することが自然 なことだと私は思っていますがいかがでしょうか。
出典:2014/06/20.(刊)株式会社早川書房.(著)ダニエル.カーネマン.(訳)村井章子「ファースト& スロー上」. 2015.10/20.(刊)株式会社北大路書房.(著)T.P.アロウェイ.R.G.アロウェイ.(訳)湯澤正通 .湯澤美紀.「ワーキングメモリーと日常」. フリー百科wikipedia.「単純接触効果」.「自己実現論」.「ヒュ ーリスティック」
今回もデザインとマーケティングのブログにお付き合いして頂き、誠にありがとうございました。
これからも株式会社 プルーゲンのブログを宜しくお願いします。
文 / デザイン・マーケティング担当 太田正信