デザイン/マーケティング思考

センサリーマーケティングとクロスモーダル

前書き
以前にブログを読んで貰った方は覚えていると思います。
改めて、少しばかり深掘りしながら補足の説明をしセンサリーマーケティングとモーダル効果について述べて みたいと思います。
また以前のブログと重複する所もある際はご容赦下さい。

モーダルとは本来は認知心理学の用語ですが、五感の「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」のそれぞれ独 立した感覚器官がお互いに刺激をしあうことを指します。
また、視覚や味覚、嗅覚などの複数の機能がお互いの効果をカバーし、助け合いながら複数の効果を発揮さ せることをクロスモーダル効果と呼びます。
マーケティング業界だけではなく、近年では Web 業界でも使用されています。
次にセンサリーとはマーケティング業界や機械学習のソフトウェア開発に使われる用語で感覚や知覚などを表す 用語です。

脳の機能と構造

私が長年調べている脳科学の分野でモーダル効果によるセンサリーマーケティングの影響を改めて述べたいと 思います。
私とお付き合いが長い方はよく脳科学の話しをしておりますので、よく理解をされていると思っていますが、改 めてここで説明します。
脳は左脳と右脳があり、左脳は言語などを司っており、右脳は芸術などを司っています。

なぜ、この説明をするかというと今回のモーダル効果によるセンサリーマーケティングに関して幾つかの重要な 要素が重なって入っているからです。

一般的な広告・宣伝を行っている方々はあまり脳機能や構造を考えずにポスターや新聞広告などの宣伝ツール を作っているようです。
先日、脳科学を考えずに作った有名企業のチラシ宣伝ツールの一例をあげ、良い点と悪い点をコンサルタント先 に説明しました。
そのチラシはきっと多くのお金を投入した広告・宣伝のチラシだと思いますが、脳科学の観点から見た場合、 宣伝効果は全く半減していると推測をしております。

簡単に説明すると人の右脳には顔を認識し機能する細胞が見つかっています。
心因的に人は壁の点が二つ並んでいると目に見えたり、車のフロントライトやリアにあるテールランプが目に見 えたりすることも右脳の影響とも考えられます。
特に人類は顔を認識する力により文化や文明をコミュニケーションによって発展してきたともいえます。

先ほど宣伝効果が半減したチラシについて述べましたが、そのチラシに女性の顔が入っており商品を食べてい る写真で、顔を使ったのはとても良かったのですが、残念ながらそれに使われるコピーが商品名しか入ってい ませんでした。
作り手の企業やデザイナーは商品名を出せば商品が売れると考えてしまうようですが、見ている消費者にとって は商品名より食べているその場の状況を示すような言葉で表現をしたコピーを考えたほうが効果が上がると考え ます。

しかし未だに多くの企業が商品名だけを出せば商品が売れると考えていますが、消費者が食べたくなるようにす るためには、商品名を先に出すよりも、くどいようですが食べている状況を示すことのほうが消費者に訴える力が 強くなるのはマンガを読んでいれば分かると考えます。
プロのマンガ家は一つのコマに読者を惹きつけるようなインパクトのある場面設定を心がけていますからデザイ ンなどの広告物を表現する時に大変参考になると思います。

広告物はライブ感が必要

以前読んだ記事で人は、しばらく先の食イベントなどは時間がたつと関心を示さなくなると書いてありましたが、 それは当然だと思います。
その理由として、人は文字や写真などから旬や季節感、時期や時間などの観念を強く考える傾向があります。
特に人の本能的欲求の寝食や体の痛みなど快、不快に関することは今、現在がすべてです。

また、お金も本能を刺激する代表的なものです。
お金に対する報酬の心理学実験の結果からみても人は心因的に一年後を考えること自体が苦手とする傾向にあ ると推測されます。
人は一週間後は想像できますが、半年後や一年後などの長い期間で自分の未来を見通すことが苦手な傾向が 多分にあります。

モーダル効果とセンサリーマーケティング

モーダル効果を考える際には視覚と触覚や嗅覚と聴覚など複数の感覚器官に影響を起こす要素を考えなければ なりません。
モーダル効果の例としては、人は自分で経験していない分からない物に対しては目で見て、手で触れたいと思 います。

新商品のお披露目などは、当然センサリーマーケティングには最適な環境となります。
一般的に人は新しい物に対して興味や好奇心を持ちやすい傾向があります。
そのような新商品のお披露目などで視覚や触覚に訴え掛けるような商品であればセンサリーマーケティングの要 素を簡単に満たすことができます。

最後に

例えば、DIY のホームセンターは特にセンサリーマーケティングを使用しています。
そして、街中にあるさまざまなスーパーなどの店舗をよく観察すると、センサリーマーケティングの仕組みとキャ ッチコピーを上手く利用しています。
五感の各感覚器官に対して複数の器官に刺激を与えるような仕組み作りを行って収益を上げています。

出典:2017 年 7 月 21 日 更新・記事作成 .2016 年 11 月 .Perigee.(解説)平木 いくみ .「五感に訴えれば無 意識に人は動く」・2018.06.12.D-marketing yahoo.co.jp.(解説)恩藏 直人 .「無意識を動かす「センサリー マーケティング」[前編・後編]――行動メカニズムの秘密」・2017.08.08.@DIME.(文 / 編集)仲田しんじ .「気づかないうちに消費を促す〝誘引効果〟とは?」・2020 年4月 .desk one.(解説)山川悟教授 .「「感じ方の 創造」が生み出す新市場~五感マーケティングからクロスモダリティへ~ ]・2023 年 4 月 10 日 . 日経 MJ.「五感を掛け算、脳びっくり」~2023 年 4 月 28 日 . 日経 X TREND.(文 / 編集)川井洋平 .「花王もキリンも 研究 五感の掛け算で体験設計」

今回もデザインとマーケティングブログにお付き合いして頂き、誠にありがとうございました。
これからもデザインとマーケティングブログを宜しくお願いします。
文 / デザイン・マーケティング担当 太田正信

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