人を考える
今月は第二回目「人を考える」について述べたいと思います。
最初にお断りをしておきます、テーマの「人を考える」について壮大なテーマで、大げさだと思われるとは思います。ですが人を考えることは宇宙全体像を考え知ることと同じことだと私は考えます。
私が考えることなので、たいしたことは書きませんがお付き合いして頂ければありがたいです。
人について考えることは本当に難しいことです。
十人十色
日本語の熟語にある「十人十色」のように人は色々な考え方や価値観があります。
残念ながら、多くの人は十人十色を忘れて言語が通じさえすれば、話せばお互いが分かると思ってしまいます。例え言語が通じても、残念ながらそう簡単にお互いに分かり合えるとは限りません。
人は誤解してしまう動物と考えていた方がコミュニケーションに対して慎重になれると考えます。
よくある誤解では、仕事でも言った言わないもあり、長い時間を共有しあう両親や兄弟さえ互いの思い込みによって誤解を生むこともあります。
それほど、人を知ることは難しいと私は考えています。
だからこそ、人を知るためにノンバーバルコミュニケーションを含めた会話に関する努力が必要になってきます。
バイアスに囚われる
先回の第一回目の「人を知る」で人につきまとう認知バイアスに関して述べたと思います。
一流企業の名刺を見ただけで相手を判断をするようあれば、バイアスに囚われていると私は思います。
残念ながら社会人になると多くの人が出逢った相手に対して出身校と学歴、就職先の役職などを含めた要素で相手をこのような人だと自分の都合の良いように勝手に決めつけています。
先程述べたように人はそうそう簡単に分かる動物ではありません。
私も随分昔に経験していますが、結婚している男性によくあることで、言わなくても奥さんは分かっているだろうと考えてしまうところがあります。
直接、相手に言葉を問いかけるるようにしなければ、自分が思う以上に相手に考えや思いは伝わりません。
一緒に暮らしていれば、お互いに些細な事も理解ができているだろうと思っているようであれば、それは勘違いだと私は考えます。
それこそが自分自身が分かるだろうというバイアスに囚われているということです。
日本語には、「以心伝心」や「阿吽の呼吸」など四文字熟語もありますが、コミュニケーションに於いてはそうそう簡単に相手に自分の考えや気持ちが伝わるものでは無く、お互い話さなければ思いが通じ合えるわけでは無いと考えている方が無難だと思います。
自分を含めてコミュニケーションに於いて、あなたの周りの方も多かれ少なかれ幾つかのバイアスに囚われていると常に考えていた方が良いと思います。
人に備わっているバイアスは本当に厄介なものなので、自分も自分自身に誤魔化されないように私も気をつけたいと思っています。
観察と質問
先回のヒューマンスキルで人の表情の観察について勧めました。
私が考えているコミュニケーションとは相手の全身の観察から初めて得られるものだと考えています。
先回述べたように人に興味を持たない限りコミュニケーションが豊になるとは思いません。
コミュニケーションは相手の存在があってこそ言葉のリレーができます。
であれば、コミュニケーションを行う相手に対して興味を持ってこそ言葉のリレーがスタートしコミュニケーションができます。
相手に興味を持つということを考えることによって相手が発する短い微表情一つ一つを読み取りながら自分のできる範囲で理解することが重要だと思います。
だからこそ、初対面の時に相手が許す限り失礼がないよう相手に関する質問を用意し、幾つかは必ずすべきだと考えます。
相手に対して進んで質問をしないということは相手に「自分に興味がない」と思われても仕方がないと思います。
会話をスムーズに運ぶためにも相手が気分を害さない範囲で相手に興味を持って質問をドンドンして相手の価値観や考えを聞くべきだと思います。
相手の話の聞き役に徹しながら、まずは相手の表情の変化を一つ一つをチェックしてみて下さい。
観察の場数を重ねることで、相手の表情から多くのことが読み取れ、分かるようになってくると思います。
また、相手と別れた後に相手の話の内容と表情から得た情報を書き止めると今後のコミュニケーションのスキルの上達につながると考えます。
第三回目は「観察から分かる相手の目の動き」について少し述べたいと思います。