興味・好奇心をそそるデザインこのタイトルで思い出されるのは私の青春時代 1977年頃に SONY から発売 された有名なウォークマンがすぐに頭に浮かびます。
ウォークマンが発売されるまでは小さな再生用のポータブルデッキの存在がなく、音楽はレコード盤をレコ ードプレイヤーで聴きながらカセットデッキで録音し、それを大きなデッキで野外に持ち出して聴いている ような時代でした。
もっと野外で自分の好きな音楽を好きなだけ、いっぱい聴きたかったので、とてもタイムリーな商品でした。
次に思い浮かぶのは1998年に Apple から発売からスケルトンのデスクトップパソコンの i Mac です。 当時テレビから流れていた i Mac の C M の映像と音楽の強烈な印象は今でも記憶の中に残っています。 1998 年から2000 年代前半まで市場で、スケルトンブームによって携帯ゲーム機などスケルトンの商品が溢 れていました。
残念ながら現在では、スケルトンの商品は市場では、ほとんど見かけません。
1970 年代から2000 年代初頭は、社会も元気で市場に於いても少し野心的な様々なデザインが多かったよう にも感じられます。
また、1987年から1990年代にNISSANとTOYOTA などからパイクカーと呼ばれるフィガロやWillなどのレトロ調でモダン的な車やカワイイ系の Be-1 が発売されて若い人達の話題をさらいました。
現在でも地元で数年に 1 回ほどパオやフィガロを見かけると当時を思い出して懐かしさを感じます。
今でも1980 年に流行ったスケルトン素材やパイクカーのレトロモダン的、ウォークマンなど機能性があってファッション要素が入った商品は日常生活に刺激や潤いを満たすためにあってもいいと私は考えています。
個人的には 10 年以上前から SF 調のプロダクトデザインで表現したい面白いモチーフがあり、そのアイデア を温めて続けています。
また、クリエイターとして幾つか古くて味わいのあるキャラも使いたいと思っておりますが、それを生かす機 会があればとも考えます。
歳を重ねても常に人の興味や好奇心を刺激するような、面白がって貰えるようなイラストやデザイン、コン テンツ創作をすることを心がけるようにしたいですね。
本題に入ります。
コンテンツとコンセプトについて少し私なりの考えを述べます。
最初に辛口の話しになりますが近頃、大手企業によるT V C M が流れてくるのをボヤッと見ていますが、いつ も誰が見ても好奇心や興味を持たない、どうでもいいような CM 作りをしてるのかと思い、昔からのテレビ 子の私には考えられません。
日本経済のバブルはもう30 年以上前に弾けて飛んでいるのに未だに俳優やタレントにだけ頼って商品を魅力的に語らないような制作ばかりしている一部の広告代理店には、もう一度初心に帰って考えてほしいなと 思っています。
当然 TV CM などは、マーケティングの販売に於ける大きな手段の一つです。
広告代理店などは、メーカー側に依頼された仕事は必要以上なイメージではなく、消費者に買って頂くためのその商品の魅力を訴えることを最大限に広げて消費者に伝えて欲しいと思います。
少し脱線しましたが、クライアントから依頼された案件に対するコンセプト作りがマーケティングのキモに なります。
キモは、私の考えでは前から伝えているように住宅建築でいうところの土台になります。
土台がしっかりしなければ、家そのものがしっかりと建ちません。
人と人の頭の中に持っている考えやイメージは残念ながらすべて同じものではありません。
クリエイターとしては相手の頭の中にあるイメージや言葉にした要望をどのように汲み取りコンテンツなど に表現化できるかが一番悩ましい現実の一つだと思います。
しかし、クライアントが持っている考えやイメージをどのように引っ張りだし、それを捉えてその考えをコンテンツのコンセプトの中心にどのよう落とし込んで行くのかが仕事を受ける醍醐味だとも考えます。
そして、クライアントが持っている考えやイメージを引き受けてキモの中心を考えること、それが当たり前 のようですが、一番のキモの要素だと思います。
マーケティングをつなぐコンセプトについて
マーケティングをつなぐコンセプトと問われれば、商品やサービスが多く売れるための考え方を編み出すこ とだと思います。
クライアントが望む売上げに対してプランナーやマーケッターは、どのようなコンセプトメイキングを作成 して行くのかが、いつも問われていると考えます。
クリエイターとして、その商品やサービスのマーケティングに於ける販売促進活動に対してコンセプトの機能が有効に働くのかどうかを客観視する必要性があります。
商業主義だからこそ、なぜマーケティングに対してそのようなコンセプトを作りをしたのか、またそのコン セプトが正しいのかなどを厳しく自分に問う必要があると思っています。
どうしても作り手は自己満足に陥る傾向が高いので、常に俯瞰でものをみるように心がけて行く必要性が あります。
クライアントから指示を受けた時間や予算、質の高いプラン、コンテンツなど幾つもの課題があると思います がいずれその経験が汗や血がプランナーやクリエイター自身を高めて行くことにつながると考えます。
私が書いているブログはテクニックやスキルに深く関わることは一つも書いていませんが、読んでいる方の 別の見方になればと思いながらいつも書いております。
今回もデザインとマーケティングを読んで頂き誠にありがとうございます。
私が思うデザインと知識に関しては次回の「デザインを考え、振り返る」でもう少しお話したと思います。
文/デザイン・マーケティング担当 太田正信