はじめに
美に関して様々なことを色々と述べてしまうと哲学的なことにつながってしまいますから、今回は、なる べく話しが難しいことにならなように気をつけたいと思います。
このブログのカテゴリーであるデザインとマーケティングでも美というテーマとコンセプトは切っても切 れないと私は考えています。
前からブログでも述べていますように元々地元の美術系学校でデザインを学んでいました。
同じく妻も同校のデザイン科の卒業です。
美術系の出身なので、美術館で日本画や絵画を鑑賞することが二人の趣味にあります。
最近では、地元の美術館で日本画の大家である竹内栖鳳展を鑑賞してきました。
なぜ、そのようなことをつらつらと述べているかというと美術品の鑑賞は人に対して、健康に良いという 学術的なことが十年ほど前になりますが、日本経済新聞社の記事に下記ようなタイトルで載っています。
「美」を感じる脳の部位発見 医療への活用期待。
他にも様々な美に関しては、学術的な論文が現在散見されています。
少し話しが逸れますが美しい緑の木々を見るだけでも寿命が延びるなどの論文の説明をしている記事も見 受けられます。
話しを美に関して戻して進めたいと思います。
考古学の話しで、例えば約 4 万年前の後期旧石器時代に描かれた有名なフランスの西南部にあるラスコー の洞窟壁画などは私が中学生時代に美術の時間で教えられた代表的なものですが、ラスコーの壁画に対し て学生の頃に見て感じた時よりもそれなりに社会経験をし歳を経て見ると、とてもシンプルで美しさを感 じます。
石器時代の原始人といわれる人々が顔料の色さえ余りなく、あのように単純なラインで美しく描いている ことは、子孫である現世人類にとても素晴らしい遺物を残して貰えたことはありがたいと思います。
私のことで振り返れば、元々幼い頃から絵は好きで親にも誉められていましたが、小中学校よりも高校と 大学時代の方が芸術に対してより興味を持つようになりましたが、やはり歳を取り多くの経験体験を積み、 知識を多く持つほどに美術品の良さがより分かるようになってくると考えます。
大昔の人々も現在の私たちも美しいものに対する憧れを持っていると思っています。
原始時代の人々も住まいの洞窟から天空の夜空を見上げれば、煌めくような星々がさざめき放つ輝きを見 て、新たな物語りの絵を空想している姿が見えるようです。
人類が進化し発展した理由の一つは、創造力を持ったことと、もう一つは美に関して追究したことによる ものだろうと私は考えます
美しさは、脳の報酬系に寄与する
脳と美に関する書籍の中で、脳科学の研究で美しいと鑑定される絵画を観た際時に、fMRIによって報酬系 の部位が反応をしていると述べられています。
その部位とは、脳の眼窩前頭皮質の機能的なところでいうと物事の価値や快楽の処理などの意思決定に働 く部位とされています。
人が美しさを求めるのは、快楽に対しての欲求だと思われます。
また、世界のグローバル化の流れでダイバシティなど多様性が叫ばれている中で、ミスワールドやミスユ ニバースなどを容姿の差別だと批判をしている方もいますが、個人間の違いによるイデオロギーの見解の 違いだと私は考えています。
多くの女性や男性も健康美に対する憧れや感動を持つのは当たり前のことであって、また心理学や脳科学 的な調査が出ているのも当然だと考えます。
以前に幾つかの記事や書籍にも載っていますが、人が美男子や美女と思い考えるのは顔がシンメトリーで その方が遺伝的に、より健康的な要素が強いとも述べられていることをうろ覚えですが記憶しています。
多くの人が整った顔が好きな理由が遺伝子レベルにあると科学的な論文を突きつけられると否定ができな いのではと個人的にも考えています。
また、私の尊敬している経営者の方の話しで、「意見として、科学的なエビデンスがないということは、 科学などの論理的な証明がないから、その人の意見に留まると」と話されていたことを覚えています。
少し長くなりましたが、幾つ歳を経ても人は美を求めて関心を持つ、それこそは科学的観点から捉えても 至極当然なことと思います。
時と場合にもよりますが、なるべくならデザインでも余り奇をてらわずに自然と美しさが発露できるよう な作品を生み出すように努力をして行きたいとクリエイターの一人として考えております。
出典:2014 年 11 月 22 日 21:34. 株式会社日本経済新聞 .「美」感じる脳の部位発見 医療への活用期待」 ・フリー百科 wikipedia.2025.02.「洞窟壁画」・2014 年 07 月 01 日 18 時 35 分 .IRORIO. 吉住 沙羅(著)「【世の中不公平】外見が美しい人は病気になりにくいと判明」・2015 年 11 月 20 日 . 株式会社講談社(刊) 塚田 稔(著).「ブルーバックス 芸術脳の科学」・2007 年 04 月 03 日 .rete.Livedoor.biz.「美男美女ほど異 性にモテて子孫を多く残しているはずなのに、世の中が美男美女だらけにならないのはなぜ?」・2010 年 . 株式会社徳間書店(刊)大人の人体ミステリー研究会(編著).「図鑑でわかる!萌える人体のひみつ♂と ♀のカラダの性科学」・2012 年 10 月 10 日 . 株式会社筑摩書房(刊). 川畑秀明(著).「脳は美をどうか んじるか」.
今回もデザインとマーケティングにお付き合い頂き、誠にありがとうございました。
今後もデザインとマーケティングを宜しくお願い致します。
文 / デザイン・マーケティング担当 太田正信