デザイン/マーケティング思考

当然デザインにもフックが必要

商品やパッケージなど、さまざまなデザインにも目を引くようなフックとなる表現が必要となります。
以前ブログで述べたと思いますが、著名なマーケッターである神田昌典氏の書籍で「あなたの会社が 90 日 で儲かる!」があります。
この書籍の表紙の色は当時 1999 年代の書籍では考えられないショッキングピンクのカラーになっています。
市井の書店に並んでいれば、嫌でも目につきます。 私もデザイナーの端くれの一人として、今まで考えられない突拍子もないカラー使いをしたと思いました。
著名な神田氏だからこそ、突拍子もないカラー使いをして目を引くフックの要素を考えたと思います。

例えば、スーパーの棚に並ぶ食品用包装パッケージなどにいくら目を引くとはいえどショッキングピンクは 当然常識的に使うことは余りないと考えます。
また、その業界によってもカラー使いに対して定番的なものは存在します。
普通乳製品のパッケージの定番といえば、ブルーやグリーンカラーなのですが、乳製品で有名なメグミルク は初めてパッケージにレッドカラーを使用したことで乳製品業界でも当時賛否さまざま話題になりました。

自社商品のイメージを一新したいという思いは、分かるのですがやはり消費者の潜在意識を無視すること 自体は避けなければなりません。
先ほどから述べているように様々な業界にも定番カラーがあることを意識しながら、いかに消費者の潜在意 識にフックの要素を差し込んでいくかがデザイナーの腕の見せどころだと思います。

フックの要素はカラーだけではない

以前、関与先で食品メーカーの商品売り込み提案の場に同席しました。
その時、商品カタログを拝見をしましたが、カタログにはコピーとして大切なある言葉が載っていたのです が、製品のラベルには載っていなかったのが不思議でした。
打ち合わせが一段落した際に同行された方にお節介と思いながらコピーのことをアドバイスしました。
パッケージに印字するコピーやコメント一つで購入者に対して必ずや心に引っ掛かるフックになると考え ます。

また心理学用語でサリエンス効果といわれているものがあります。
サリエンス効果の意味としては顕著な特徴や突出した物、突起物などは人の視線に一度入ってしまえば頭か ら離れずに無視ができない状態になること。

サリエンス効果の例としては、交通標識にある逆三角形になっている物でイエローで塗装した注意や赤色の 止まれなどは、誰でも一度は見かけたことはあるのではないかと思います。
うろ覚えで申し訳ないのですが、以前に見た記事で心理学調査実験にてワインの展示会で壁面に幾つかの逆 三角形にイエローで印刷をしたポスターを貼った時に来場者が足を止めるかどうか調べたら多くの人が止 まったと述べていました。

デザイナーは自社商品の広告宣伝やパッケージ、Web などでいかに人の目を引くような心理学効果を応用 したフックができるように知恵を絞れるかどうかですね。

トリガーを考える

近年多くの書籍の著者が行動経済学に関する本を出版されています。
その中でも特にトリガーに焦点を充てたものが多いと感じます。
私もご多分にもれずに行動経済学のトリガー本を十冊ほど所持をしておりますが、著者のみなさんはよくも こんなに多くトリガーに関したことが書けるなぁと関心しているしだいです。

通常ライティングなどでトリガーの手法を説明しているキャッチコピーやコンテキストなのですが、米国の マーケッターのレスリー・ゼイン氏の書籍「直感買いのつくり方」で幾つかのトリガーについて述べていま す。

(1)視覚トリガー(2)言語トリガー(3)音声トリガー(4)嗅覚トリガー(5)味覚トリガー(6)触覚 トリガーという五感に訴えかけるトリガーの説明をしています。
五感のトリガーの説明を端的に私が述べると
(1)視覚トリガーは企業のロゴや商品のマークなどがそれに あたるようです。
(2)言語トリガーは、キャッチコピーやコメントなどのようです。
(3)音声トリガーは、Web などで使われるクリック音やテレビ CM で企業がオリジナルの音楽などがそれにあたるようです。

尚、レスリー・ゼイン氏は上記のことをグロストリガーと表しています。
(4)嗅覚トリガーは、洗剤メーカーの商品や自動車用品の芳香剤などのイメージがあたるようです。
(5)味覚トリガーは、いつも購入しているお菓子や食品、飲料品などがあたるようです。
(6)触覚トリガーは、布地や皮、紙など質感や肌触り、素材の厚みなどがあたるようです。

五感の視覚トリガーについてイスラエルのテルアビブ大学社会学部心理学教授であるタルマ・ローベル氏の 書籍に「赤色を身につけるとなぜもてるのか?」について述べています。
赤色と性的欲求につながりがあると説明しています。 また触覚トリガーについては交渉する場面に於いても感触が重要だと述べています。
タルマ・ローベル氏の本の締めくくりに「身体化された認知があなたを変える」と書かれているように人の 本能の知覚された認知にいかに働きかけることが重要なのかよく理解できると思います。
最後に人には、NLP の心理学では、視覚が中心の方や聴覚が中心の方、また触覚が中心の方がいますから フックやトリガーの上手い使い方が重要になってくると考えています。

出典:1999 年 12 月 14 日 .(刊)フォレスト出版株式会社 .(著)神田昌典 .「あなたの会社が 90 日で儲 かる!」・2025 年 6 月 5 日 .(刊)株式会社翔泳社 .(著)レスリー・ゼイン .(訳)木内さと子「直感買い のつくり方」・2015 年 8 月 10 日 .(刊)株式会社春秋社 .(著)タルマ・ローベル .(訳)池村千秋 .「赤色 を身につけるとなぜもてるのか?」・

今回もデザインとマーケティングブログにお付き合いして頂き、誠にありがとうございました。
これからもデザインとマーケティングブログを宜しくお願いします。
文 / デザイン・マーケティング担当 太田正信

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