デザイン/マーケティング思考

潜在意識とマーケティング

はじめに
今月のヒューマンスキルに於いて、無意識と潜在意識について述べています。
今回のデザインとマーケティングでも潜在意識とマーケティングについて少し述べたいと思います。
ヒューマンスキルでも書いていますが、昔から私は無意識と潜在意識についてはすごく興味を持って心理 学系や脳科学系の web 記事や書籍で色々と調べています。
一般的に普段、私たちは日常生活に於いて無意識下で活動しているとされています。
心理学的には無意識が 95%に対して意識が 5%ともいわれています。
心理学的には無意識の中の 1 つとして潜在意識が扱われていますが、あくまでも私見としては前意識に近 いものではないかとも考えています。

潜在意識を誘引する効果と法則

私たちは広告宣伝やセールスの手口で、心理学効果や法則を使われて知らず識らずのうちに相手の巧みな 手段に乗ってしまい思惑にハマってしまうことがあります。
以前にヒューマンスキルに実体験を述べた私も相手から心理学効果・法則を使われた経験があります。
また、反対に私も交渉ごとで心理学法則を使い自分に有利な回答を貰えるような手段を使いました。
あなたも心理学効果・法則を 1 つでもしっかりと覚えれば商談や交渉事など様々に応用ができると思い ます。
当たり前ですが、広告宣伝やホームページ、また自社のブログにも心理学法則を上手く当てはめれば効果 があるとも思っています。

例えば、幾つかの心理学効果や法則は使い方を考えれば EC サイトに於けるコピーやホームページのライ ティングになどにもすぐ応用ができるのではと考えます。
私の中で案外と上手く使えそうな心理学効果・法則を下記に述べたいと思います。

・コンテクスト ( 文脈 ) 効果:文脈前後によって全く異なる印象や内容に変化してしまうことを指します。
(例)検索をして何気なく、サイトに訪れた訪問者が最初あまり興味ない商品でも文脈を上手く表現をすると知らず識らずのうちに、その商品に魅力を感じてしまうようになる。

・カリギュラ効果:人は「見てはいけない」とか「やってはいけない」と行動や活動の範囲を禁止されれば されるほど反対の反応をする気持ちになってしまう。
(例)チラシのキャッチコピーなどで、この○○○を見るまでは、商品を購入するのは待って下さい!

・同調効果:人は多数の意見などに合わせてしまいがちになる。
(例)業界 No.1 の売れ行き、多くの人がこの商品を購を入して賞賛。

・ゴルディロックス(松竹梅)効果:人が飲食店でメニュー価格表を見た時に 2 つの価格よりより 3 つの 価格がある方が頼みやすい。

・ジャム効果:人は小売店で同種類の商品が多く並んでいると購入する際に悩み迷って購入をためらう傾 向が強い。
(例)ネット販売に於いても同様で、同じ商材が数多く並ぶと商品の購入をためらうために同一商品に於い てもカラーバリエションに於いては 6 点ほどが望ましいと思われる。

・ダブルバインドの法則:予め相手が承諾する方向で話しを切り出しておいて相手に 2 つの提案をし、二者 一択を迫る。
(例)消費者にテレビ通販やネット販売で今なら〇〇を購入すると特別な特典として〇〇がついていますが、明日なら○○の特典はついていませんが、どのようにしますかと二者一択を迫る。

・アンカリング効果:人は常に物を購入する際は他の物の価格などと比較対象を行う。
(例)人は購入行動で最初見た商品価格に消印赤線が引いてあると、その印象が記憶に残り、勝手に安く感じてしまう。

・好意の返報(プレゼント)効果:人は相手にキャンデイ一粒をもらうだけで、その相手から簡単なことを頼まれると断り難くなる。
(例)小売店舗に於いて、食品の試食を薦められ、それを試食した場合、購入をしないと申し訳ない気持ちを持ってしまい購入行動を起こしやすくなる。

・希少性効果:人はありふれたいつでも購入できる商品に関しては、あまり興味を持たないが普段余り手に 入らない商品を購入したくなる。
(例)期間限定のフルーツや数が少ないワインやウィスキーなどがある。

・ハロー(後光)効果:社会的に有名人や有名な店舗にはそれなりの存在意義があると思ってしまう。
(例)有名な歴史ある老舗の飲食店や宮内庁ご用達などがその代表例。

・ローボールテクニック:人は一度決意をしたことについては、条件が変更されても断りにくくなる。
(例)人は一度高いものを購入する決意をすると別枠の単価の低いオプションを提案されるとオプションを かんたんに購入する傾向がある。

・ドア・イン・ザ・フェイス効果:相手が初回にワザと大きい要求をして相手に断られてから自分の要求を 引下げて本来の自分の要求を満たす行為。
(例)新聞販売などの勧誘で、取りあえず三年契約をお願いをしてダメもとで一年で契約で勧誘を行う行為。

・フット・イン・ザ・ドア効果:最初に簡単な要求をしておき、次に難しい要求を飲ませること。
(例)最初に少額な商品を勧めて購入させて、次々に高額商品を購入させて行くように持って行く。

・権威性の効果:社会的に有名な人やその業界で著名な人には存在価値が高いと思われること。
(例)著名な博士が作った商品には効果効能があると信用されやすい。

このように上記に幾つか述べた効果・法則などに関して、私も以前商談の場面でも使った経験のある効果や法則もあり、割と様々な場面ですんなりと販売マーケティングにも応用ができると思います。

次回はもう少しマーケティングと潜在意識に関して述べたいと考えています。

参考:wikipedia.「ダブルバインド」・2007 年 9 月 7 日 .(刊)KK ベストセラーズ(著)内藤誼人 .「図解 / 一瞬で心をつかむ心理会話」・2018 年 8 月 1 日 .(刊)株式会社エムディェヌコーポレーション .(著) 中村和正 .「「買わせる」の心理学 消費者の心を動かすデザインの技法 61」・2012 年 9 月 25 日 .(刊)株 式会社日本文芸社 .(著)伊達一啓 .「現場で使える!心理学(すぐに役に立つ!)」・2015 年 11 月 10 日 .(刊)株式会社学研プラス .(監修)ゆうきゆう .「わかる!つかえる!はじめての心理学」・2002 年 3 月 10 日 .(刊)株式会社商業界 .(著)松村 清 .「目からウロコ販売心理学 93 法則」・2007 年 2 月 28 日 .(刊)株式会社インデックスコミュニケーションズ .(著)渋谷昌三 .「図解 シブヤ流ビジネスで使える 心理 の教科書」

今回もデザインとマーケティングにお付き合い頂き、誠にありがとうございました。
今後もデザインとマーケティングを宜しくお願い致します。
文 / デザイン・マーケティング担当 太田正信

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