デザイン/マーケティング思考

現代のトレンド消費寿命

以前から述べているように、今の若い人は 1980 年以前のように単に市場に物が少ない時代ではありません。
また情報が足りない時代はとうの昔に終わり、物や情報が溢れかえっている時代になっています。

昔も今も若い世代で、変わっていないのが自分の好きな物事の情報交換です。
ただし、現在大きく変わったのは情報伝達環境です。

約 30 数年前から進化したインターネットによって今は海外ともスムーズに文字や映像の情報交換が瞬時に 伝わるようになりました。
Z 世代の若者たちは生まれた時からネット環境が整備されており、誰でも彼でも自分の好む情報をインスタ などで個人的に発信することもできます。
そのため都会や一部の地域でトレンドになっている情報が日本中に素早く伝わります。
それが以前のトレンド情報とは異なります。

また、若者たちのトレンド情報も早く伝わることによってトレンド情報の価値もすぐに陳腐化してしまい ます。
現在の Z 世代の若者達のトレンドに於ける賞味期間は、早ければ 2~3 ヶ月ほどですたれてしまうようです。
昔でいうところのドッグイヤーよりも今のトレンド期間はネコの目のようにクルクルと変化しており、きっ と現代のマーケティング担当者としてはトレンド方向を苦労して掴んでも流行っている期間が短いために 息切れしそうだと考えます。

商品名を押し出すだけでは・・・

社会傾向の視点から顧みて近年では企業側もリキッド消費を代表するサブスクなどを促進するような方向 で応えています。
以前、ブログでも述べたように現在の消費傾向キーワードをネットなどで調べてみると界隈やコミュニティ ーマーケティング、ファンダズムなどの言葉がよく出て来ます。

このような傾向が見え始めたのが、モノ消費が終わりかけた約 30 年~20 年ほど前からとされています。
その影響は、今の若者達である Z 世代を中心とした消費層の考え方として、物の購入より自分の好きな推し 活のアイドルや好みのキャラクターのイベント・ライブなどにお金を支払うことに価値を見出しています。
これも以前ブログで少し述べましたが、先ほどの説明の中に企業が現在マーケティングの一環としている 企業とオーディエンスを結ぶファンタズムマーケティングがあります。

今は企業側もテレビ CM やネット広告配信をただ流しても商品購入効果があまりないことにようやく気づ いたので、ファン作りやオーディエンス作りに近年本腰を入れ始めました。

以前から大手広告代理店が作った広告宣伝に対して、クリエイターの一人としてテレビ CM などを見ても 商品イメージ戦略で商品そのものが本当に売れて行くのかと凄く疑問に思っていました。
そして現在の商品 CM に関してもマーケティング業界では、数字や商品の性能や効果を説明しても、もは やそれだけでは商品は売れないとされています。

また近年 Web 検索さえ自分で調べる必要がなくなり、人工知能に欲しい商品を問いかける時代にもなって います。
このようにここ数年人工知能によって Web を含めたマーケティング環境そのものが変革を迎えています。

物語性を求める要因

私自身、最近やけになにかしら物語風の CM をよく見かけるように感じています。
また現在さまざまな書籍や Web 記事マーケティングのキーワードで物語について述べている記事をよく 見かけます。
物語が人の感情に刺さる理由を考えてみると、とても相性がいいようなのです。

人類と物語性の相性がいい理由として、人類と言葉の関係だと考えています。
大昔、人類が文字を持たない生活が長く続いたので仲間に危険な肉食獣や場所を伝えるために話を聞く相手 に理解しやすいように物語になっていたようです。
このような風習が長い時間をかけて人類の生活習慣になじんでいったようです。
大昔の物語性が現在では、姿を替えて小説や映画、ドラマなどの様々なコンテンツとして使われています。 人間の習性や生活に基づいたことがマーケティング戦略としては、至極正しいことだと私は考えます。

普遍的なエモーショナルマーケティング

以前からマーケティングとデザインブログの中でも感情消費について色々と述べています。
私見なのですが、過去のマーケティング市場から振り返って考えても今のマーケティング市場に於いては 感情消費傾向が強く感じられます。

確かに過去のマーケティング市場にもその傾向はあると思いますが、今の時代は一瞬にして世界とつなが るボーダレス社会になり、日本の社会でも精神的疲労の感情労働ともやゆされています。
このように多くの人々が精神的ストレスを抱えていて、それを解消するには涙活のように映画やドラマな どに描かれた虚構の世界を求めることになるのが人だと考えます。

人類が現在の文明を持てたのも想像性のたまものだともいわれています。
だからこそ、現在マーケティングに於けるキーワードとして物語性が重要視されているのではと私は考え ます。

出典:2025 年 9 月 25 日 . 株式会社技術評論社(刊)高野修平(著).「ファンタズムマーケティング「 今日の売上」ト「明日の売上」を両立させる」・2024 年 12 月 19 日 .08:30.(文)冨岡晶 .「若者のトレン ド消費、勝負は「3 か月以内」が 5 割超! 流行が廃れるまでの寿命【Ponta リサーチ調べ】」https://web tan.impress.co.jp/n/2024/12/19/48344・2025 年 11 月 12 日 . 株式会社 KADOKAWA(刊). 遠藤貴則(著). 小山竜央(刊)「ザ・ニューロマーケティング 最新の科学が暴いた消費者の「買いたい」を行動に つなげるビジネス戦略」・2022 年 6 月 10 日 . 株式会社文藝春秋社(刊). ガイア・ヴァンス(著)野中香 方子(訳).「進化を越える進化 ホモサピエンス人類を超越させた4つの秘密」・2019年9月9日.WIRED JAPAN.SANAE AKIYAMA(著).「人類の文化的躍進のきっかけは、7 万年前に起きた「脳の突然変異」だ った:研究結果・2016 年 .9 月 8 日 . 河出書房新社(刊). ユヴァル・ノア・ハラリ(著). 柴田裕之(訳)「サピエンス全史 上 文明の構造と人間の幸福」.

今回もデザインとマーケティングブログにお付き合いして頂き、誠にありがとうございました。
これからもデザインとマーケティングブログを宜しくお願いします。

文 / デザイン・マーケティング担当 太田正信

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