初めに
私が脳科学を調べ始めて 30 年ほど経ちますが、当時は脳科学ではなく大脳生理学といわれておりました。
その頃から比べて、脳科学はとても進んでおり、今では量子物理学に関することまで述べられることもあります。
私は、過去に大小様々な脳科学や心理学について講演会やセミナー、社員研修などを経験して現在も脳科学 を中心に研究しマーケティングに励んでいます。
以前、数年ほどマーケティングとデザインブログで色々と述べていますが、今回は今まで脳の構造とマー ケティングに関して述べたいと思います。
近年、今まで調べ学んで来た脳科学と心理学で、ようやく私の中で合点がゆくことがありました。
以前から私が最近のプルーゲンのブログで説明している脳の三層構造です。
まず脳の三層構造の古脳である、トカゲ・ワニ脳に関してです。
マーケティングに於いて、まず初めにトカゲ・ワニ脳に反応しなければ見込み客や顧客の脳に情報は届か ないということです。
次は、旧脳のウマやサル脳が反応しないようではマーケティングプラン二ングそのものが失敗すると私は 考えています。
改めて脳の三層構造の図を下記に記しますので、確認して下さい。

このように進化の過程から古脳(ハ虫類) → 旧脳(ホ乳類) → 新脳(人間)という順に脳の構造が できています。
人の脳はこのような構造からできていますから、当然のように人は誰しも自然の摂理である進化からでき た脳には、逆らうことはできません。
また、どんなことがあろうとも人は健康であるために睡眠は必要ですし、お腹が空いた状態で仕事は長く 続きませんし、成人になれば自然と生殖の欲求も生まれます。
すべて自然の摂理の中で人は生きています。
次に人が生きるための必要数、8 つの項目です。
生命の 8 つの力
心理学者でありコンサルタント業のドルー・エリック・ホイットマン氏の著書の「クロージングの心理技 術21」の中で下記のように述べています。
・生き残り、人生を楽しみ、長生きしたい。
・食べ物、飲み物を味わいたい。
・恐怖、痛み、危険を免れたい。
・性的に交わりたい。
・快適に暮らしたい。
・他人に優り、世の中に後れを取りたくない。
・愛する人を気遣い、守りたい。
・社会的に認められたい。 この上記の8つの項目は、人が生きて行くために日常を穏やかに過ごすためや社会生活することに必要で不 可欠なものです。

上記の項目が示していることは、すべて人の欲求の根源である古脳と旧脳がつとめるところです。
マーケティングに於いて、まず基本として生命の8つの力をベースにして企画を立てコンテンツなどの プラニングをするのは必然的です。
私たちの日常生活では、ほとんどの食品や薬品、電化製品などのプロダクト商品などは8つの項目のどれか に属しているハズです。
人が生きて行くためには、どのようなモノも本能を中心としたマーケティングの企画を立てて、プラニング することを必要とします。
マーケティング於けるポイントですが、現在多くのマーケティングの書籍にもよく述べられているように 消費者に対して、商品やサービスなどの機能性などはあくまでもそれはメリットであり、現在の市場性に 於いては、商品やサービスの購入に対して影響力は強くありません。
それよりも私の以前のブログ中でも取り上げているように現在のマーケティングに必要とされている要素 は、消費者が幸福を得られるようなベネフィットがあるかないかの方が購入に影響力を及ぼすと考えられ るとされています。
あなたは、本能が求めるベネフィットをどのように考えてマーケティングをしていますか?
今回はここまで。
出典:2015 年 3 月 25 日(刊)ダイレクト出版株式会社(著)ドルー・エリック・ホイットマン(訳) 中村安子「クローズジングの心理技術 21」
今回もデザインとマーケティングブログにお付き合いして頂き、誠にありがとうございました。
これからもデザインとマーケティングブログを宜しくお願いします。
文 / デザイン・マーケティング担当 太田正信
